謝敷宏（Jashiki Hiroshi）は、沖縄生まれのテキスタイル／ファッションデザイナーです。沖縄の伝統染織と、年の3分の2を過ごすニューヨークの洗練されたデザイン感性を融合させたプロダクトを手がけています。
 
琉球大学では戦後首里織の復興に努めた故大城志津子氏に師事し、沖縄の染織を学びました。卒業後、沖縄県教育庁文化課にて無形文化財保護の専門員として3年間勤務し、伝統工芸の保護と継承に深く関わりました。その後、米ミシガン州のクランブルック美術アカデミーに留学し美術修士号を取得。ニューヨークに渡り、ファッション業界で30年のデザイン経験を積みました。ニューヨーク在住中は、マンハッタンの都市リズムと洗練された現代アートを吸収しました。
 
2020年のパンデミック中、マンハッタンのスタジオで沖縄の伝統染織の可能性を再発見します。宮古上布、八重山上布、紅型などのビンテージ布を取り寄せ、それらを活かしたメンズシャツを数多く縫製しました。また、アメリカの工場で沖縄伝統染織模様やニューヨーク的な抽象柄のオリジナルプリント生地を制作し、レディースのブラウスやドレスも縫製しました。30年間のテキスタイル／アパレルデザイン経験と沖縄の伝統工芸の融合から「RYUTO DESIGN」ブランドが誕生しました。2025年、RYUTO DESIGNの初のショールームが那覇市天久にオープンしました。
 
彼のビジョンは、沖縄の伝統とニューヨークの洗練を讃えながら、文化的境界を超えた普遍的な魅力を創造することです。